症例報告(12/25UP)
中手骨頸部骨折
中手骨頸部骨折の症例報告|ナックルキャスト固定とエコー観察|よねくら接骨院(稲城市)
【症例報告】第4・第5中手骨頸部骨折(転倒で手をついた)
エコー観察+整復+ナックルキャスト固定
今回は、自宅で転倒し壁に手をついた際に受傷した第4・第5中手骨頸部骨折(多発)の症例報告です。 受傷が18時過ぎで整形外科の診療時間外だったため、患者さんより当院へお電話をいただき、応急対応として来院されました。 予約なしでの来院でしたが、所見より救急性が高いと判断し、当院で対応しました。
患者情報と受傷状況
- 30代 男性
- 受傷機転:自宅で転倒し、手を壁について負傷
- 来院経緯:整形外科が時間外のため当院へTEL → 応急来院
初検時の所見
- 右第4・第5中手骨頭部周辺に強い圧痛、介達痛
- 手背〜手部全体に腫脹
- 運動時痛が強く、手関節より末梢の自動運動が困難

当院でのエコー観察と応急整復
触診所見に加えて、当院では超音波画像観察(エコー)を行い、骨皮質の連続性や転位方向などを確認します。 本ケースでは、第5中手骨頸部および第4中手骨頸部に骨折が疑われる所見を確認し、 さらに転位(遠位骨片が掌側方向)が疑われたため、応急的に整復を行いました。 ※当院は医師のような「診断」はできないため、ここでは「判断」「疑い」として記載しています。
中手骨頸部骨折で用いられる代表的な整復方法
中手骨頸部骨折では、MP関節を屈曲位にしてテコの原理を使い、掌側へ転位した遠位骨片(中手骨頭側)を背側へ戻す整復の考え方が用いられます。 ここでは「一人でも行える」代表手技のイメージとして、一般化した手順を示します(状態により適否は異なります)。
- 前腕〜手を安定させ、腫脹・皮膚状態・循環(色/冷感)・しびれの有無を確認。
- MP関節を約70〜90°屈曲位へ誘導し、近位指節骨を支点として使える姿勢を作る。
- 中手骨頭部(遠位骨片)を、背側方向へ押し上げるように圧を加え、アライメントを整える。
- 整復位が得られたら、その位置を保持したまま固定へ移行する。
※強い変形、循環・神経症状、皮膚トラブル、痛みの反応が強い場合などは、医療機関での評価が優先されます。

エコーでの整復前・整復後イメージ
整復の前後でエコー観察を行い、骨皮質の段差やアライメントの変化を確認しました。 画像で変化を確認できることは、固定肢位の妥当性や再転位リスクの説明にも役立ちます。


固定と整形外科への対診
整復後は、シーネによる固定と三角巾による肘の保持(挙上位)で安静を確保し、整形外科へ対診しました。 整形外科にて第4中手骨および第5中手骨頸部骨折と診断され、整復位良好との評価のもと、当院での保存的な対応(固定管理と経過観察、施療)を行う指示をいただきました。

固定の変更:シーネ固定 → ナックルキャスト固定
受傷から約1週間後、腫脹や皮膚状態を確認した上で、固定をシーネ固定からナックルキャスト固定へ変更しました。
ミニコラム:ナックルキャスト固定とは?(中手骨頸部骨折での考え方)
ナックルキャスト固定は、拳(ナックル)周囲の形状と指の肢位を意識して作成するキャスト固定で、 主に中手骨頸部骨折などで選択される固定方法の一つです。 目的は、単に骨折部を「固める」ことではなく、骨折部の安定と手指機能の温存を両立させることにあります。
中手骨頸部骨折では、骨折部が掌側へ転位しやすく、また固定方法によっては MP関節(指の付け根)が硬くなりやすいという特徴があります。 そのため、当院では状態に応じて、 MP関節を屈曲位(目安:70〜90°)に近づけた肢位を意識した固定設計を行います。 これは、いわゆる「安全肢位(intrinsic plus)」の考え方を応用したものです。
ナックルキャスト固定の利点は、屈曲拘縮を予防しやすい点にあります。 一般的な手関節〜手指を一体で固める固定では、固定解除後に 「握りにくい」「指が最後まで曲がらない」といった訴えが残ることがあります。 ナックルキャストでは、拳の形を保ちやすいため、 固定後のROM(可動域)訓練へ比較的スムーズに移行しやすい傾向があります (※回復には個人差があります)。
私自身、整形外科勤務時代に上肢外傷の固定設計を学び、 ナックルキャスト固定の作成経験を積んできました。 一方で、柔道整復の現場ではナックルキャストの作成経験が十分でないケースも少なくなく、 固定は「作って終わり」ではなく、皮膚・循環・しびれの確認と経過管理が重要だと考えています。
当院では、医師の評価(対診)と方針を共有した上で、 固定力・肢位・日常生活への影響を総合的に考慮し、ナックルキャスト固定を選択しています。

LIPUS加療のための開窓処置
固定管理の一部として、医師の同意・指示のもとでLIPUS(低出力パルス超音波)を行うため、 キャストに開窓処置を行いました。固定力を保ちつつ、骨折部位へ安定してプローブを当てやすくなり、骨癒合を促進致します。

LIPUSの根拠(参考文献)
- Heckman JD, et al. Acceleration of tibial fracture-healing by non-invasive, low-intensity pulsed ultrasound. J Bone Joint Surg Am. 1994.
- Kristiansen TK, et al. Accelerated healing of distal radius fractures with the use of specific, low-intensity ultrasound. J Bone Joint Surg Am. 1997.
- Schandelmaier S, et al. Low intensity pulsed ultrasound for bone healing: systematic review of randomized controlled trials. BMJ. 2017.
固定期間と経過(ROMと拘縮予防)
固定中に行ったこと
- 医師の同意・指示の範囲でLIPUSを併用(固定管理の一部として)
- 固定範囲内でのROM運動(無理のない範囲で)を早期から実施し、関節拘縮の予防を図る
ナックルキャスト固定期間
ナックルキャスト固定は一般に2〜3週が一つの目安になりますが、本ケースは第4・第5の両骨折であることも踏まえ、 固定をやや長めに確保しました。固定終了は11月10日で、受傷日(10月8日)から約4週間半(約33日)の固定期間となりました。
キャスト除去後:ラジオ波併用でROM訓練へ
キャスト除去後は状態を確認しながら、ラジオ波を併用してROM訓練を開始しました。 ナックルキャスト固定は屈曲拘縮を予防しやすい反面、固定の影響で伸展方向のROM低下が目立つことがあります。 ただし、伸展方向の可動域は比較的改善しやすいことも多く、反応を見ながら段階的に進めました(※個人差があります)。

対立運動(母指)もあわせて
手の機能は曲げ伸ばしだけでなく、母指の対立運動(つまむ・握るの要)も重要です。 本ケースでは対立運動も低下していたため、痛みや腫れの反応を見ながらROMを実施しました。
最終評価
- 痛み:なし
- ROM:問題なし
- 日常生活:支障なし
- 手先を使う仕事:支障なし
以上より、経過と機能面から総合的に判断し12月中旬に「治癒」となりました。
よくある誤解
「動くから大丈夫」→ 受診が遅れる
手の骨折は、ある程度動いてしまうこともあります。しかし転位があると、握る・つまむ動作に影響が出ることがあります。 強い圧痛、介達痛、腫脹、運動時痛がある場合は、早めに医療機関への相談をご検討ください。
「固定は短いほど良い」→ 早すぎる除去で再転位リスク
固定は短ければ良いわけではなく、骨折の部位・転位・本数(単発か多発か)などで必要期間が変わります。 本ケースも、両骨折である点を踏まえ、経過を見ながら固定期間を調整しました。
免責・注意
本ページは、よねくら接骨院の施療内容を紹介する症例報告です。接骨院では医師のような診断はできないため、当院内の所見は「判断」「疑い」として記載し、最終的な診断は医療機関(整形外科)の評価に基づきます。症状が強い場合や骨折が疑われる場合は、速やかに医療機関の受診をご検討ください。
小児の足関節裂離骨折の症例報告
小児の足関節裂離骨折の症例報告(8歳男児)
子どもの足首のケガは、外見では軽い“捻挫”のように見えても、実際には骨が少しはがれる「裂離骨折」であることも珍しくありません。
とくに遊びやスポーツ中の転倒は多く、保護者の方も「どこまで心配すべきか」迷いやすいところです。
今回ご紹介するのは、公園での鬼ごっこ中に転倒した8歳の男の子の症例です。
エコーでの細かな観察により骨の状態を確認し、適切な固定と医療機関との連携のもとで回復を目指したケースをご紹介します。
患者データと初期評価
- 年齢・性別:8歳 男児
- 受傷日:9月23日
- 受傷原因:鬼ごっこ中に転倒し、右足関節を強く捻って負傷
- 来院経緯:当院で施療を受けた友人の紹介
初検時の状態
- 外踝部の強い腫脹、限局性の圧痛
- 歩行困難(ケンケン歩行)、熱感あり
- 小児の骨折は見逃されやすいため、視診だけでの判断は困難
エコー観察による診断
腓骨遠位端に裂離した骨片を確認。
小児に多い裂離骨折であり、レントゲンでは見逃されることもあるタイプです。
応急施療と処置
- 屈曲整復による骨片整復
- L字シーネ固定、アイシング
- 松葉づえを使用した免荷(NWB)指導
- 整形外科への対診 → 骨折診断・LIPUS指示を受ける
松葉づえによる免荷
経過と回復の推移
9月下旬(施療初期)
- LIPUS開始(医師判断)、小児無料・1回200円の医療助成適用
- 固定をJシーネへ変更し、LIPUS併用を可能に
10月7日(受傷約2週間)
- 血腫境界明瞭、仮骨形成を確認
- 腫脹の軽減、圧痛一部残存
10月17日(受傷約3週間)
- 血腫縮小、骨片の癒合進行をエコーで確認
- 腫脹・圧痛ともに消失 → 医師より全荷重(FWB)許可、固定解除
- 軽量サポーター装着、ROM訓練開始
10月23日(受傷約1か月)
- 癒合ほぼ完了、医師および当院判断で施療終了
- ROM(可動域)も良好に回復
治癒期間の比較
一般的には、小児の足関節裂離骨折は:
癒合に4〜6週間
スポーツ復帰まで6〜8週間
かかるとされています(医療文献・臨床傾向による一般論)。
本症例では、
エコーでの早期判断、Jシーネによる適切な固定、医師の判断によるLIPUS併用、荷重コントロールなどが組み合わさり、
約3週で癒合が確認され、約1か月で施療終了となりました。
もちろんこれは“本症例の経過”であり、すべての骨折が同じ経過をたどるわけではありませんが、適切な判断と施療環境により、良い経過を目指しやすくなると考えられます。
LIPUS(低出力パルス超音波)について
骨癒合を促進する補助療法として、医師の指示のもとでLIPUSを使用しています。
小児には無料で対応しており、保護者様のご負担も少なくご利用いただけます。
当院利用の伊藤超短波「オステオトロンV」厚生労働省認可医療機器
根拠文献:
Heckman JD, et al. J Bone Joint Surg Am. 1994.
Rubin C, et al. J Orthop Res. 2001.
料金について
小児の場合、LIPUSは無料。
通常の施術も医療助成制度により1回200円程度の自己負担で対応可能です。
詳しくは受付にてご案内いたします。
症状や経過によっては、医療機関での精密検査・処置が必要となる場合があります。
LIPUSの実施には医師の同意が必要です。
肋骨骨折の症例報告|LIPUSで早期回復をめざした例
駅の階段で胸を強打した60代男性。エコーで骨の不正像を確認し整形外科と連携。 固定とLIPUSを併用し、2週で骨癒合・3週で疼痛消失と通常より早い回復を得られた症例です。 60代男性。駅の階段で友人を支えようとして転倒し胸部を打撲。来院時は寝返り痛、深呼吸時痛、背部痛が強く、 第10肋骨に限局した圧痛を認めました。聴診・観察で呼吸音の左右差や呼吸困難はなく、気胸・血胸を疑う所見は認めませんでした。 エコーで骨の不正像を確認し、整形外科で骨折の診断。整形外科で用いられるものと同等の胸部バストバンドで固定し、施療を開始しました。 肋骨は皮下直下にあるため超音波が届きやすく、臨床的に効果を実感しやすい部位と考えています(個人の臨床所感)。 疑われる場合は医療機関での画像検査が必要です。当院では所見に応じて速やかに対診します。 Heckman JD, Ryaby JP, McCabe J, Frey JJ, Kilcoyne RF. Acceleration of tibial fracture-healing by non-invasive, low-intensity pulsed ultrasound. J Bone Joint Surg Am. 1994;76(1):26–34.今回のケース

経過の流れ

LIPUS(低出力パルス超音波)併用について


気胸・血胸:見落としたくないサイン
こんな症状はご相談ください
よくあるご質問
接骨院では診断行為は行いません。骨折が疑われる場合は整形外科と連携し、対診のうえ施療を行います。効果には個人差があり、特定の効果を保証するものではありません。広告ガイドライン(あはき・柔整)に基づき、誤認を招く表現を避けています。参考文献
「中学生の小指骨折(第5指基節骨骨折)にLIPUSを併用|稲城市での早期回復を目指した施療例
【症例】第5指基節骨骨折(らせん状骨折)|中学生・自転車転倒による小指のケガ
●来院の経緯
3月初旬、自転車で通学中に転倒し、左手の小指を地面に強くぶつけた中学生の方が、腫れと痛みを訴えて親御さんとともに来院されました。
患部は目で見ても腫れがはっきりしており、骨折の可能性が高いと判断しました。
●エコーによる初期評価と整復
年齢的に「骨端線離開(成長線の損傷)」も考慮し、エコーで患部を評価。
わずかに尺側(小指側)への転位がみられたため、牽引・圧迫による整復を行い、シーネで固定。その後、整形外科への紹介状をお渡しして対診していただきました。
受傷後来院時
●整形外科での診断と方針
整形外科では「第5指基節骨骨折(らせん状骨折)」と診断。整復位も良好であったため、保存的に固定を継続する方針に。
骨折部は転位しやすいため、小指単独の固定から薬指とのバディ固定に変更しました。
●LIPUS(低出力パルス超音波)による骨癒合促進
整形医の了承を得て、骨癒合の促進を目的に**LIPUS(低出力パルス超音波)**を導入。
毎日20分の照射を継続して行いました。
【参考文献(日本語解説)】
・「LIPUSの骨折治癒促進効果について」日本整形外科学会 雑誌記事
https://www.joa.or.jp/media/public/knowledge/fracture_ultrasound.html
・「低出力パルス超音波(LIPUS)の骨癒合促進効果」 日本臨床スポーツ医学会
https://www.rinspo.jp/pdf/vol30_6_751.pdf
●その後の経過とリハビリ
施行開始から10日ほどで仮骨の形成が確認され、圧痛も軽減。
2週間で骨癒合が順調に進み、整形医よりリハビリ開始の許可が出ました。
ラジオ波温熱療法を併用し、患部周囲の循環促進と関節可動域の回復を目指しました
受傷後1週目
受傷後3週目

ラジオ波を利用したリハビリを行います
★LIPUSを使わなかったら??
LIPUSを使用しなかった場合、一般的に小指基節骨の骨癒合には3〜4週間かかるとされています。
加えて、固定期間後も関節拘縮や筋力低下への配慮が必要となり、リハビリを含めた全体の施療期間は約5〜6週間程度になることが多いです。
今回のケースでは、LIPUSを導入したことで、
-
仮骨形成が10日で確認
-
2週で骨癒合が進行
-
4週目には関節可動域も良好に
と、実質1〜2週間程度の施療期間短縮が得られた可能性があります。
●施療の結果
4週目(4月初旬)には関節の動きも良好となり、日常生活にも支障なく、無事に施療を終えました。
初期対応の迅速さと、エコー評価・整形との連携・LIPUS・早期リハビリといった複合的な施療が功を奏した症例です。
※当院では、子供医療証をお持ちの方に場合(東京都在住の方に限る)、窓口負担料として200円のみ頂いております。
医師から骨折加療への同意をいただいている場合、LIPUS利用料やラジオ波利用料は頂いておりません。
このように、骨折直後からの適切な評価と管理、そして医療連携と物理療法の活用により、良好な経過を得ることができました。
ふくらはぎの肉離れを適切にケア|LIPUS+ラジオ波+エコー検査で早期回復を目指
腓腹筋(ふくらはぎ)肉離れ損傷の症例報告
■ 症例概要
50代男性 / 趣味:ゴルフ
土曜日のゴルフ練習中、スイングの際に 左ふくらはぎに痛み を感じて受傷。
「歩くたびに痛みがあり、このままではゴルフができなくなるのでは…?」 という不安から、当院を受診されました。
一般の医療機関が休診の日曜でしたが、当院の「日曜応急施療」により早期施術が可能となりました。
■ 検査所見と判断(エコー検査のメリット)
▼ エコー検査(超音波画像診断)を活用した診断
当院では レントゲン(XP)のみの検査では見逃されやすい筋肉や軟部組織の損傷を、エコー検査で詳細に確認 しています。
整形外科では 骨折があるかどうかを調べるためにレントゲン(XP)が主流 ですが、レントゲンでは 筋肉や腱の損傷、炎症、血腫の有無は判別できません。
💡 当院のエコー検査のメリット
✅ 筋肉や腱、靭帯などの軟部組織の状態をリアルタイムで確認可能
✅ 血腫や炎症の有無を即座に把握できるため、適切な施療方針が立てられる
✅ X線検査(レントゲン)では見えない損傷も可視化し、見逃しを防ぐ
✅放射線を使わないため、何度でも安全にチェック可能
今回の腓腹筋肉離れエコー像受傷直後ということもあり、血腫の貯留状態がよくわかる。
腓腹筋部の完全断裂は起きていない。
■ 当院での施療方針
ふくらはぎの肉離れは、早期の適切な施療が スポーツ復帰までの期間を短縮する重要なポイント です。
当院では、以下の施術を組み合わせ、痛みの軽減と回復をサポート しました。
1. ハイボルト施療(痛みの即時緩和)
高電圧の微弱電流を短時間で流す施療法です。
神経や筋肉に働きかけ、急性の痛みを緩和し、炎症反応の抑制や筋緊張の緩和を促します。
腓腹筋肉離れのような急性期の症状に対して、特に早期の痛み軽減が期待できます。
2. LIPUS施療(超音波で組織修復を促進)
LIPUS(低出力パルス超音波) は、「Low Intensity Pulsed Ultrasound(低出力パルス超音波)」の略で、超音波による微細な振動を患部に与え、細胞の活性化や血流促進を図り、組織修復を支援する施療法です。
骨折や軟部組織損傷の回復促進を目的に用いられることが多く、筋肉損傷の回復にも効果が期待できます。
💡 LIPUSの根拠となる研究
- Meikai Universityの研究 によると、LIPUSは軟部組織の損傷回復を促し、治癒期間を短縮することが示唆されています。(参考文献)
- PubMed(国際医学論文データベース) では、LIPUSが筋損傷の組織修復を促進し、COX-2の発現や新しい筋線維の形成を高めることが示されています。(参考文献)
3. テーピング(負担軽減と安定性の確保)
患部に専用テープを貼付し、筋肉や関節を適切な位置でサポートしながら、腫れの抑制や安定性の確保を行う施術法です。
動きを制限しすぎず、日常生活や軽い動作を補助できるよう調整しながら使用します。
腓腹筋の負担を軽減し、回復をサポートします。
4. 専用サポーター(日常生活での負担軽減)
足全体を包み込むタイプの専用サポーターを使用し、下腿部全体に均一な圧迫を加えることで、患部の保護や負荷の分散、腫れの軽減をサポートします。
また、日常生活や歩行時にも安心して過ごせるようサポート力を調整して使用します。
専用サポーター
☆ダイヤ工業「ふくらはぎフリー」
包帯固定と同程度の固定力を有しながらも、装着が簡便なため、包帯のような煩わしさがなくだれでも簡単にしっかりと固定ができます。
5. マイクロリカバリーパッチ(微弱電流で回復をサポート)
マイクロカレント療法(微弱電流療法)を応用した特殊なパッチです。皮膚表面から微弱な電流を流し続けることで、細胞の修復を促し、血流の改善や痛みの軽減をサポートします。
貼るだけで持続的に作用するため、「仕事や家事で忙しく、頻繁に通院が難しい方」にも最適な補助施術です。
日常生活を送りながら無理なく施術効果を維持できる点が特徴です。
6. ラジオ波療法(深部からの血流改善・筋肉の柔軟性向上)
高周波の電磁波を利用し、深部の組織を温めることで血流を促進し、筋肉の柔軟性を向上させる施療法です。
腓腹筋肉離れでは、回復期に取り入れることで、硬くなった筋肉の緊張を和らげ、再発予防や可動域の改善を目的とします。
特に、慢性的な筋肉のこわばりや、スポーツ復帰を目指す方に適した施療で、運動療法と組み合わせることでより効果的な回復を目指せます。
■ 今後の施療計画と運動療法
腓腹筋肉離れ(2度損傷)の回復には、段階的な施療が重要です。
適切な施術を怠ると再受傷のリスクが非常に高くなります。
【急性期】(初回受診~約1週間)
- 痛みと炎症の抑制を目的とした施術を継続
【回復期】(1~3週間)
- 軽めのストレッチや可動域訓練で柔軟性維持
- ラジオ波を用いた運動療法を併用し、温熱効果で血流促進と筋肉の柔軟性向上を図ります
【復帰期】(3~6週間)
- ゴルフ動作に合わせた機能回復運動を段階的に実施
- 筋力強化やバランス訓練を並行して行い、再受傷防止に努めます
■ ふくらはぎの肉離れは再発しやすい
適切な施療を行わないと、再受傷のリスクが高まります。
✅ 1カ月以内の再受傷率:約20~25%
✅ 1年以内の再受傷率:約30~40%
無理をせず、適切な施療を受けることで、早期回復と再発防止につながります。
■ まとめ
当院では、
こちらの症例は、エコー検査を活用し、レントゲンでは見逃されやすい筋肉や腱の損傷を適切に評価でき、休日でも早期に応急施術を行えたことで、痛みの緩和と早期回復が期待できたケースです。
腓腹筋内側頭肉離れ(2度損傷)に対しては、
ハイボルト、LIPUS、テーピング、専用サポーター、
さらに忙しい方にも最適な「マイクロリカバリーパッチ」を組み合わせた施術が効果的です。
今回の施療にて。マイクロカレントとLIPUSの組み合わせで治癒促進を狙っている。
また、ラジオ波を加えた運動療法を含めた段階的な施術計画を進めることで、
再受傷リスクを下げ、安心してかつ早期のスポーツ復帰を目指せます。
ラジオ波による温熱療法は、スポーツ復帰を目指す方に効果的です。
✅ 腓腹筋肉離れは再発しやすいケガです。
✅ 適切な施術を行い、再受傷を防ぎましょう!
※本内容は当院での一例であり、症状や状態に応じて個別の対応が必要です。
「仕事や趣味の時間を大切にしながら、しっかり治したい」という方は、ぜひご相談ください。




























