症例報告(3/9UP)
ベーカー嚢腫~急な膝裏の痛みを感じたら~
今回はベーカー嚢腫の患者さんです。
ベーカー嚢腫の症例報告は2例目ですが、今回は痛みを強く伴うものでした。
★高齢者や50代以上の女性の方に多い★
今回は70代、女性の方で、先週初めごろから急に痛み始めたとの事。「急に」と仰っていましたが、話を聞いていくと前日に高尾山に行って1万歩以上歩いたとの事・・・。水泳に通ったりと非常に元気な方です。
痛みが強く整形外科を受診するも、レントゲン撮影後、変形性膝関節症の診断。
湿布を出されて様子見で、変形も強いため手術も勧められたとの事。
それでもなかなか痛みも引かず、普段は普通に歩けていることから手術に対しても前向きではないため、当院へ受診となりました。
★エコーで強めの変形性膝関節症を確認しましたが…
左:変形性膝関節症 右:ベーカー嚢腫像
まずはエコーで診てみると変形は確かに強いです。ここまで強いと人工関節置換術を進める医師の判断も理解できます。
ですが、これだけ変形はあっても、ご本人は普段はほとんど生活に困っていないとの事。確かに、高尾山を歩けるぐらい元気なお膝なのです。
また最近の研究で変形膝関節症と痛みは必ずしも一致しないことがわかってきました。痛みの原因は、お膝の変形そのものではなく、他に原因があるのです。
画像検査で変形が強いと言われても、必ずしも人工関節の適応とは言い切れないかもしません。
★ベーカー嚢腫による痛み
患者さんは、膝の裏側に痛みや違和感があると訴えています。動き始めが痛かったり、膝を伸ばすと痛む。
もちろん、エコーで膝裏も確認。すると、やはりありました。ベーカー嚢腫。まだまだ小さめですが、これがすこし悪さをしているのかもしれません。
ベーカー嚢腫は、レントゲンではわからず、触診だったりエコー検査、MRI検査で判明することがあります。
★ベーカー嚢腫の治療法
手術療法もありますが、ほとんどは保存療法が一般的となっています。
病院においては、嚢胞に注射を打ち液体を吸引することもありますが、再発することも少なくなく、根本的な改善が求められます。
★よねくら接骨院での治療
当院は接骨院ですので関節への注射や薬物療法などは行えません。物理療法を用いて治療にあたります。
①LIPUS
低出力超音波パルス療法でお膝の軟骨の再生を促したり、軟骨破壊を抑制させます。
②ハイボルト
ハイボルテージ電気療法にてお膝の関節にたまったお水の再吸収を促し、炎症を抑えます。
③EMS
EMSで大腿四頭筋を動かし筋ポンプ作用にてお膝のお水の再吸収を助けます。
④運動療法
お膝周囲や骨盤部、下肢の筋へアプローチし、膝関節の可動域改善をめざします。
ベーカー嚢腫はお膝のお水が後方に溜まってしまった病態なので、まずはお水を縮小させることが必要です。そして、お水を溜めてしまう変形性膝関節へのアプローチも必要です。
痛み自体は、すぐに軽減されますが、根本的なものとなると長い目で見なければなりません。
当院では、だいたい1ヵ月から3ヵ月の間で、エコー検査で評価を行いながら治療を行っていきます。
変形性膝関節症治療計画の一例
ハムストリングス肉離れ~スポーツ少年に多いけど、中年代でもよく起こる~
本日は春分の日、祝日なのでよねくら接骨院はお休みなのですが・・・
「足が攣ったようで痛むので診てほしい」
との連絡がありましたので、院を開けて診させて頂きました。
今回の患者さんは、わざわざ府中市から来院されました。
エコーでで見るとしっかりとハムストリングスに血腫発見。見事な?!肉離れです。程度でいうと2度損傷。しっかりとした治療が必要です。
とりあえず本日は、テーピングと包帯で固定、が普通ですが、よねくら接骨院は早期治癒を目指しますので、基本の固定術+ハイボルトによる鎮痛抗炎症+LIPUSとマイクロカレントで創傷治癒促進を初日から行います。また、筋の硬直も見られたので、非熱モードでラジオ波を当てました。
当院は
「エコーによる確認+整形基準の固定+鎮痛治癒促進の物療」
普通の接骨院/整骨院とは少し違う処置が行えます。
怪我から少しでも早く回復してもらうことが、私のモットーです。
⭐️休日でも応急手当てします!⭐️
LINEやお電話、インスタメッセージでも大丈夫ですので
怪我や急な痛みでお困りの方はご連絡ください。応対できる事あります!
中指指節骨骨折~応急処置から整形外科対診、リハビリまで
緊急来院にて応急処置、整形外科紹介へ
今日は朝から指の骨折患者さんが緊急来院。他の方の予約がありましたが、なんとか時間を空けて対応させてただきました。
転んで手をついたときに指がグイーンと反り曲がってしまったようです。転倒直後は指が短くなっていたらしく、ご本人は慌てて指を引っ張ったようです。
もしかしたら脱臼も起こされていたのかもしれませんね。
2~4指の腫れがひどく、皮下出血も著明。PIP関節掌側部に限局性の圧痛も確認できました。これだけ皮下出血しているとやはり骨折を疑います。
もちろんエコーで確認したところ、骨の不整像も確認。
応急処置を施し、近隣医師へ紹介させていただきました。ご本人は当院での加療をご希望されていますので、医師にもそう伝えてあります。
固定は、手指の骨折にしてはかなり大袈裟ですが、受傷部位が複数個所であることやPIP部以外でも損傷がある可能性はあります。応急処置はオーバーぐらいで丁度よいと、整形勤務時に恩師から教わりました。
プライマリーの処置は最悪を想定した固定を施し、あらためて整形外科で検査後、固定の大小を判断すればよいと思います。
他の予約をされていた患者さんにはお待たせしてしまい大変ご迷惑をお掛けいたしました。みなさま笑って寛大に対処して頂き誠にありがとうございました。
その後、リハビリを希望され来院
その後、3週間経過して、リハビリを希望され来院されました。
紹介先の整形外科にてギプス固定後、二週間で除去。骨に関しては予後も良好でしたが、どうしても動きが悪いことと、朝起きたときの手のこわばりが気になってしまうとのことで、当院にリハビリ希望で来院されました。
患者さんは整形外科の先生からリハビリの了承を得てなかったようでしたので、すぐに私から医師先生に電話して、当院でのリハビリの同意を得ることができました。先生ありがとうございます!
手指骨折後のリハビリは案外難しく、固定するとすぐに腱や靱帯の癒着が進み関節拘縮が取れなくなってしまうこともあります。今回は固定期間2週間でしたが、たったそれだけでも指の完全伸展と完全屈曲が不能でした。
私は、整形外科で7年間お世話になり、たくさんの骨折後リハビリ患者さんと向き合ってきましたが、固まった関節を無理に動かそうとして必要以上に痛みを与える事はよくないと考えています。痛みの感覚が残ってしまうとその後のリハビリに影響するからです。
痛みを感じにくくさせ、尚且つ関節可動域拡大を図るには、温めることが良いのですが、ホットパックや遠赤外線では時間がかかるしそもそも深部までは届かない。比較的深部まで届く超音波やレーザーでは局所的すぎて関節可動域訓練には非現実的・・・
そこで!ラジオ波です。
このラジオ波は、熱を集めたいところに広範囲に集めることができ、しかも素早く深部まで温まる・・・骨折後リハビリ打ってつけです。私も随分とラジオ波に助けられております。
たぶん、ラジオ波を使った骨折後リハビリを行っている接骨院は、いや整形などの医療機関も含めて、なかなかないのではないでしょうか?
施術費用の方ですが、骨折リハビリでは、医師から当院でのリハビリの了承が得られましたら、保険負担金のみで可能(ラジオ波の自費負担なし)です。※ラジオ波5分まで
骨折後リハビリでお困りでしたら、当院にご連絡ください。
小趾基節骨骨折(足の小指の骨折)
意外に簡単折れる?!
足の指の骨折
小趾基節骨骨折
今回の患者さんは、もともと当院に四十肩治療で通院されている患者さんでした。
その日、足を引きずって来院されたのでどうされたのか聞いてみると
「2日前に荷物の入った段ボール箱に足をぶつけてしまった」
とのこと。
足の引きずり方や受傷理由が気になったので、見てみることにしました。
年齢は40代男性、既往としてDMあり。
右小趾基節骨部に強い圧痛と皮下出血班を認めました。また外転や屈曲をした際の運動時痛も著明、もちろん荷重時痛もあり。
私の経験上、この状態はほぼ折れていると思われます。
もちろん、このまま骨折と判断し整形外科受診を勧めることもできますが、エコーにて確認したほうが患者さんも、納得いたします 。
エコーで確認後、やはり基節骨で骨の不正像が見つかりました。さらに若干の転移も見られましたので、応急的に牽引整復を行い、テーピングによる固定を行い、患者さんに紹介状とともに整形受診を指示しました。
足趾骨折の固定には、バディーテーピングが好ましく感じます。
転移が強かったりした場合はシーネ固定も考えますが、シーネ固定は関節拘縮のリスクがありまた荷重した時点で転移が起きてしまうため、松葉杖による免荷の方が効果が高く、そちらも考慮します。
足趾の骨折は第2趾~第5趾では基節骨が多く、母指では末節骨が折れることが多いと言われています。
整形外科は紹介後、当日受診され骨折の診断を受けられ、休みの都合上、整形受診後4日後に当院へ来院。
整形医師からの報告書及び後療の同意を口頭で得ており、患者さんが早期治癒を希望されたため、LIPUS治療を開始しました。
LIPUS(低出力超音波パルス療法)
骨折部位に微弱な超音波を断続的に照射する治療法(低出力超音波パルス療法)で 骨癒合が促進されます。 骨癒合期間が約40%短縮されたとする臨床研究の報告もあります。
月曜日から毎日通院されて一週間、当初は運動時痛と圧痛、荷重時痛を訴えられていましたが、金曜日ごろから圧痛、運動時痛が軽減し始め、一週間後の月曜日にはほぼ消失いたしました。
固定を除去し、私生活でも通常通りの生活を送るよう勧めましたが、屈曲伸展動作で若干の制限が見られたため、ROM訓練を行い機能回復を図っていきます。
LIPUSを約2週後、受傷後22日目、圧痛も完全消失となり、LIPUSは終了となり、ROM制限もほとんど見られなくなったため、経過観察に切り替え、年明け後のエコーにて治癒を予定しております。
通常、「足趾の骨折は3週間固定の4週治癒」と言われるが・・・
今回、受傷から治癒予定までLIPUSを使って3~4週でした。
通常、足趾の骨折は保存療法がほとんどで、3週間固定を行い、4週目に治癒、とされることが多いのですが、何をもって治癒とするか、という見解があり、この「4週治癒」とは骨癒合上の治癒とされると思います。
実際は、骨癒合4週で得られても、関節可動域訓練が必要だったりと日常生活では不便さが残り、患者さんの視点では「治癒」とは言い難い状況だったりします。また3週間も固定すればその分関節拘縮のリスクも高まり、場合によっては後遺症にまでなってしまうこともあります。
私が足趾の骨折にLIPUS治療を強く勧めるのは、足趾の骨折は固定が難しく、かと言って完全免荷(松葉杖歩行)だとADLが急激に低下してしまうため、なるべく早く骨癒合を得たいからです。関節拘縮のリスクも回避され、日常生活への復帰も飛躍的に早まります。
「足指の骨折は、放っておいても治る」けど、早く治しましょう。
当院で使用するLIPUSは厚労省認可の機器
伊藤超短波 オステオトロンV
となります。毎日20分の照射が好ましく毎日通院する必要がありますが、リスク等はなく、照射による刺激等もありません。
アキレス腱炎~放っておいてはダメ!~
「放っておいては危ない」アキレス腱炎
今回来院された患者さん
30代男性 スポーツ活動はバスケット(週一で練習、大会などのゲーム出場のレベル)
8月ごろにサンダルで長時間歩行された後にアキレス腱部分が痛みはじめ、当初は他の整骨院さんで加療を行ったものの、同時に多忙になり通院しなくなり放っておいたところ、10~11月ころにまた気になり始め、今度は整形外科受診。レントゲン検査でアキレス腱炎の診断を受け、シップ処方のみで痛みが改善されず不安に感じ、当院でのエコー検査を希望されて来院。
医科にてアキレス腱炎の診断を受けていましたが、念のため当院でもエコー検査を実施。
レントゲンではアキレス腱の陰影は映すことが可能でアキレス腱断裂の場合はレントゲンのみで判別可能ですが、アキレス腱炎となる判別は難しいと思われます。しかも、稀ですが、アキレス腱炎だと思っていたらアキレス腱が部分的に断裂を起こしていた、という症例もあります。
アキレス腱部の長軸撮影。右が患側。アキレス腱実質部の肥厚がわかる。
また、炎症部分も存在しているため、炎症を抑えつつ腱実質の柔軟性を出す必要性がある。
アキレス腱炎を放っておくと?
アキレス腱炎はしっかり治療をしないと慢性的となることが多く、また腱実質の柔軟性が損なわれておりアキレス腱断裂へと繋がることもあるので、しっかりと治療したいところです。
当院の治療法
慢性的なものなのか、急性的なものなのか、慢性的でも腱実質の肥厚だけだったり、今回の様に炎症が見られることもあります。
ラジオ波と腱炎系の治療の相性は抜群
まずはエコーで病状を確認し、腱実質の肥厚を伴っているのであればラジオ波を使った温熱治療+手技療法、炎症が見られるようであればハイボルト、そうでなければマイクロカレントなど、使い分けて治療していきます。
治療期間・通院頻度は?
急性の場合であれば、「太く短く」、慢性であれば「細く長く」と考えます。
前者であれば可能な限り沢山来ていただいて短期間で終わらせられるよう努力していきます。
後者であれば、あまり意気込むと通院疲れを起こし結局完治しないことが多いため、週1とか週2でマイペースな通院を指導します。また、併せて自宅でのトレーニングも指導していきます。
今回の治療に限ったことではありませんが、マイペースとはいえ「2週間に一回」とか、「月一回」では、それはさすがに良くならないと思います。その場合、私も責任は持てないので当院での治療は諦めていただくかもしれません。