症例報告(11/19UP)

2024-04-12 15:50:00

ベーカー嚢腫~急な膝裏の痛みを感じたら~

今回はベーカー嚢腫の患者さんです。

ベーカー嚢腫の症例報告は2例目ですが、今回は痛みを強く伴うものでした。

 

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★高齢者や50代以上の女性の方に多い★

 

今回は70代、女性の方で、先週初めごろから急に痛み始めたとの事。「急に」と仰っていましたが、話を聞いていくと前日に高尾山に行って1万歩以上歩いたとの事・・・。水泳に通ったりと非常に元気な方です。


痛みが強く整形外科を受診するも、レントゲン撮影後、変形性膝関節症の診断。

湿布を出されて様子見で、変形も強いため手術も勧められたとの事。

それでもなかなか痛みも引かず、普段は普通に歩けていることから手術に対しても前向きではないため、当院へ受診となりました。

★エコーで強めの変形性膝関節症を確認しましたが…

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左:変形性膝関節症 右:ベーカー嚢腫像

 

まずはエコーで診てみると変形は確かに強いです。ここまで強いと人工関節置換術を進める医師の判断も理解できます。

ですが、これだけ変形はあっても、ご本人は普段はほとんど生活に困っていないとの事。確かに、高尾山を歩けるぐらい元気なお膝なのです。

また最近の研究で変形膝関節症と痛みは必ずしも一致しないことがわかってきました。痛みの原因は、お膝の変形そのものではなく、他に原因があるのです。

画像検査で変形が強いと言われても、必ずしも人工関節の適応とは言い切れないかもしません。

 
★ベーカー嚢腫による痛み

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患者さんは、膝の裏側に痛みや違和感があると訴えています。動き始めが痛かったり、膝を伸ばすと痛む。

もちろん、エコーで膝裏も確認。すると、やはりありました。ベーカー嚢腫。まだまだ小さめですが、これがすこし悪さをしているのかもしれません。

ベーカー嚢腫は、レントゲンではわからず、触診だったりエコー検査、MRI検査で判明することがあります。

 

★ベーカー嚢腫の治療法

手術療法もありますが、ほとんどは保存療法が一般的となっています。

病院においては、嚢胞に注射を打ち液体を吸引することもありますが、再発することも少なくなく、根本的な改善が求められます。

 

★よねくら接骨院での治療

 

当院は接骨院ですので関節への注射や薬物療法などは行えません。物理療法を用いて治療にあたります。

 

①LIPUS 

低出力超音波パルス療法でお膝の軟骨の再生を促したり、軟骨破壊を抑制させます。

②ハイボルト

ハイボルテージ電気療法にてお膝の関節にたまったお水の再吸収を促し、炎症を抑えます。

③EMS

EMSで大腿四頭筋を動かし筋ポンプ作用にてお膝のお水の再吸収を助けます。

④運動療法

お膝周囲や骨盤部、下肢の筋へアプローチし、膝関節の可動域改善をめざします。

 

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ベーカー嚢腫はお膝のお水が後方に溜まってしまった病態なので、まずはお水を縮小させることが必要です。そして、お水を溜めてしまう変形性膝関節へのアプローチも必要です。

痛み自体は、すぐに軽減されますが、根本的なものとなると長い目で見なければなりません。

当院では、だいたい1ヵ月から3ヵ月の間で、エコー検査で評価を行いながら治療を行っていきます。

 

 

変形性膝関節症治療計画の一例

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