症例報告(9/12UP)
ハムストリングス肉離れ
ハムストリングス肉離れ(2度相当)
祝日(春分の日)に「足が攣ったようで痛む」とのご連絡。
院を開けて応急対応を行いました(府中市より来院)。
受傷の状況
下肢後面(太ももの裏)に急な痛みとつり感。
ふくらはぎ〜太ももにかけてのこわばりを自覚し、歩行時の不安定さあり。
エコー所見
ハムストリングス筋群(大腿二頭筋/半腱様筋/半膜様筋のいずれか)に血腫を伴う線維乱れを確認。
所見から2度相当(部分損傷)と考えられ、初期の適切な固定と物理的施術の併用が望ましい状態です。
初期対応(応急)
- 固定:テーピング+包帯圧迫で患部保護(過度伸張の抑制)
- 鎮静アプローチ:ハイボルトで疼痛・炎症の緩和
- 回復サポート:LIPUSとマイクロカレントで組織の回復プロセスを後押し
- 筋緊張ケア:ラジオ波(非加熱モード)で周囲の筋拘縮をやさしく緩和
「エコーによる状態把握」+「整形外科基準の固定」+「鎮静・回復促進の物理的施術」
早期の社会復帰・競技復帰を目指して段階的にサポートします。
来院目安と段階的アプローチ
急性期(1〜5日)
- RICE(安静・冷却・圧迫・挙上)を基礎に、ハイボルト中心で鎮静。
- 必要に応じてLIPUS/マイクロカレントを追加。
- 歩行や階段で痛みが強い場合は固定強化を検討。
亜急性期(5日〜2週)
- エコーで血腫消退や線維配列を確認しつつ、ラジオ波(低〜中出力)で柔軟性回復。
- 痛みが落ち着いたら、ごく軽い可動域エクササイズを指導。
回復期(2〜4週)
- 段階的にストレッチ・筋力エクササイズを追加(再発予防)。
- 競技復帰は痛みゼロ・左右差軽微・エコー所見の安定を目安に。
よくあるご質問(抜粋)
Q. 「攣っただけ」でも見てもらえますか?
A. いわゆる“こむら返り”と思っていても、実は部分断裂を伴っているケースがあります。エコー観察での確認をおすすめします。
Q. サポーターやテーピングだけで治りますか?
A. 初期は保護が大切ですが、保護だけでは回復が遅れることがあります。鎮静+柔軟性回復+段階的運動の3本柱が理想です。
Q. どれくらいで動けるようになりますか?
A. 損傷度・血腫量・既往などで異なります。目安は2度相当で2〜4週ですが、復帰判断は症状と機能・画像所見を総合して行います。
休日・時間外の応急対応について
祝日・休日でも、可能な範囲で応急対応を行っています。
LINE/お電話/Instagramメッセージからご連絡ください(事前連絡必須)。
※本ページは柔道整復師による応急対応・物理的施術の紹介であり、診断や治癒を保証するものではありません。
症状や経過により、医療機関での精密検査・処置や医師との連携が必要となる場合があります。