症例報告(9/12UP)
距骨裂離骨折~突然の怪我、応急手当で予後が変わる~
転倒直後の足関節外傷|エコー所見と応急対応の実例
店舗前の歩道で転倒された患者さまが、担がれるように来院。
 予約時間帯でしたが、超音波(エコー)での状態確認〜固定〜松葉杖指導まで緊急対応しました。
ご協力に心より感謝申し上げます。
来院時の状況
- 歩行時痛が強く、自力歩行は困難
- 受傷直後で腫脹はまだ軽度
- 靭帯部(ATF相当)への圧痛は目立たず
超音波での状態確認(エコー)
捻挫か骨折かの見極めが難しいケースのため、骨折の可能性も視野に入れてエコーで状態を確認しました。

骨折が疑われる場合は、骨折に準じた応急対応を優先します。
当院での応急対応
① 固定:Jシーネ固定
骨折の可能性を考慮し、Jシーネで足関節を安定させました。
② 痛み・腫れへのアプローチ
- ハイボルト(高電圧刺激):急性期の疼痛・腫脹への対応
- アイシング:炎症の進行を抑制
③ 松葉杖の貸与と歩行指導(無償)

- 杖の長さ合わせ(腋窩2〜3横指の余裕)
- 三点歩行の基本(杖→患側→健側の順)
- 段差・階段のコツ(上がる時は健側先行/下りは患側先行)
※担当者は松葉杖使用経験が長く、実践的なコツまでお伝えできます。
医療機関との連携
ご自宅が当院から遠方であること、紹介先のご希望が明確でなかったため、
 状態・骨折の可能性を記載した施術情報提供書を作成し、ご自宅近くの整形外科受診をお勧めしました。
当院の方針(急患対応について)
当院は予約優先ですが、急なお怪我はお断りしません。
 お時間をいただく場合がありますが、超音波での状態確認→応急固定→連携書類の作成まで責任をもって対応します。
受傷直後のセルフケア(RICEの考え方)
- Rest:無理に歩かない・動かさない
- Ice:保冷剤などで10〜15分冷却、間をあけて数セット
- Compression:包帯や弾性テープで軽圧(強すぎない)
- Elevation:心臓より高く挙上して腫れを軽減
※本ページは柔道整復師による応急対応の紹介であり、診断や治癒を保証するものではありません。
 骨折が疑われる場合や症状が強い場合は、医療機関での精密検査・処置が必要です。
