症例報告(9/12UP)

2024-05-01 19:22:00

母指CM関節症

母指CM関節症(親指付け根の違和感)

物をひねる/つまむ/開ける動作で親指の付け根がズキッ
エコー観察で状態を把握し、保存的アプローチで日常の使いやすさを目指します。

今回のケース(60代・女性)

近頃から母指の付け根(CM関節)に違和感があり、昨夜から痛みが増強。
エコーで確認すると骨棘形成・関節変化・靱帯肥厚が見られ、関節炎所見も伴っていました。
問診とエコー(ドプラ所見含む)から、現時点では関節リウマチは否定的と判断しました。

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骨棘が見られ変形が進み靱帯の肥厚、関節炎の所見が見られます.png
骨棘・靱帯肥厚・関節炎所見が確認できたケース

CM関節症の進行と早期対応の重要性

CM関節症は使い過ぎ・加齢・ホルモン変化などが関与し、関節の変形が徐々に進行します。
進行が進むと関節の不安定性〜脱臼傾向をきたす場合があり、早期の保存的対応で「痛みのコントロール」と「進行抑制」を図ることが大切です。

3.pngCM関節の位置図

よねくら接骨院の保存的アプローチ

  1. ラジオ波(深部温熱)で可動性サポート
    短時間で深部まで温め、周囲筋・靱帯のこわばり緩和可動域の確保を目指します。
  2. ハイボルト(鎮静サポート)
    急に強まった痛みに対し、短時間の鎮静・炎症感の軽減を狙います。
  3. LIPUS(低出力パルス超音波)
    微細振動刺激で組織回復の後押し炎症の落ち着きを期待。医師の同意が必要です。
  4. 専用サポーターで関節の安定化
    水に強いタイプで家事中も着脱しやすいものを推奨。
    日常の負担を減らし、痛みの出にくい使い方へ誘導します。

5.png 4.png

施術経過(例)

4月初旬:初回

  • エコーで変形の程度・関節炎の有無・可動域を確認
  • ラジオ波+ハイボルト+LIPUSを同日に実施
  • 日常では専用サポーターで安定化を図る
初回目安費用:
初診料 1,500円/検査料 1,500円/エコー 500円/ラジオ波(5分)500円/LIPUS 500円/ハイボルト 0円(LIPUS併用サービス)/専用サポーター 2,500円
合計:7,000円

来院頻度の目安

初回後は週1回から様子を見て、状態が落ち着けば隔週に移行します。
本ケースでは5月中旬に疼痛が軽減し、日常での不便はほぼ解消。
以降は2週に1回のフォローで経過観察を継続しました。

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家事で濡れても使いやすい母指用サポーター

ポイントまとめ

  • 早期の保存的対応で、痛みの軽減と進行抑制を目指す
  • エコー観察で所見を共有しながら方針を設計
  • ラジオ波+ハイボルト+LIPUS+サポーターで日常動作をサポート

※本ページは柔道整復師による施術・応急対応の紹介であり、診断や治癒を保証するものではありません。
症状や経過によっては、医療機関での精密検査・処置が必要となる場合があります。
LIPUSの実施には医師の同意が必要です。