臨床報告(10/3UP)

臨床報告

2024-10-04 00:14:37
下駄骨折(第五中足骨骨折)
2.png

こんにちは、よねくら接骨院の米倉です。
ようやく気温も下がり始め、私が帰る夜ごろには、院前の川崎街道をランニングをされている方が目立つようになってきました。スポーツの秋到来ですね!

今回の症例報告は「下駄骨折」です。
★下駄骨折は、第5中足骨(足の小指側の骨)の基部が骨折することを指します。この名前は、昔、下駄を履いていて足をひねった際に発生しやすかったことから来ていますが、現在では裸足や靴を履いていても起こることがあります。

足関節や足部を内反したときに起こるため、捻挫と誤診されがちです。XPやエコーでは容易に鑑別が可能ですが、こういった装置のない接骨院では、判別に豊富な臨床経験が必要になってきます。

今回来院された患者さんは、旅行中に足を捻ってしまい強く腫れて歩行もできないくらい痛かったため、近くの整骨院を受診されました。その際の傷病名が「捻挫」との事。固定もバンドのようなものを巻かれており、旅行先から帰宅したため、継続治療を当院で希望され来院されました。治療方法など詳しく指示がありましたが、念のためこちらでも診させてもらうと、第五中足骨近位端に限局性圧痛が強く、骨への叩打痛も著明。これはもしや折れているのでは??と思いエコーで診てみると・・・折れていました。

そこまでギャップが広がっている感じではないので、このまま保存療法でよいと思い、念のためシーネによる固定を応急手当で行い医師対診。骨折の診断を受け、引き続き当院での加療の同意もいただき、こちらで診ることに。

当院でLIPUS治療を行い、早期治癒を目指して現在も加療中です。

捻挫かな?と思っても、腫れがひどかったり、内出血が強く出たり、歩行が困難だったりすると、骨折の可能性もあります。一度、専門の医療機関で診てもらうことをお勧めします。

その際の選ぶ基準ですが、整形外科でも接骨院/整骨院でもどちらでも構わないのですが、必ずエコー検査も行っている医療機関の受診をお勧めいたします! 

LIPUS.png

TOP-1.png

QR-1.png

2024-10-01 23:34:04
オスグッド・シュラッダー病
インスタ投稿(症例).png

こんにちは、よねくら接骨院の米倉です。
先々週の話になってしまいますが、オスグッド病で悩まされているお子さんが来院されました。

正式名称オスグッド・シュラッター病は、成長期の子どもに多く見られる膝の痛みを伴う疾患です。特にスポーツをしている小学生から中学生にかけて多く発症します。膝のお皿の下にある脛骨粗面(けいこつそめん)が隆起し、痛みや腫れが生じます。

この病気は、太ももの前にある大腿四頭筋が膝蓋靱帯を介して脛骨に強く引っ張られることで発症します。
また成長期の脛骨粗面は成長軟骨が存在しており、引っ張られ続けると成長軟骨が剥がれていき手術が必要なケースになることもあります。

特にサッカーやバスケットボールなど、膝に負担がかかるスポーツで多く見られます。

一般的に、病院ではスポーツ中止と言われてしまいますが、人数の少ないチームでは他のメンバーに迷惑をかけてしまうことや、逆に競合選手が多いチームではポジションを奪われることもあり、子供としては、なるべくスポーツ活動が続けていきたいのが本音です。

当院では、まずはエコーにて腱付着部の炎症と骨の状況を確かめ、

①炎症に対してはハイボルト
②骨の損傷に対してはLIPUS
③筋の張りにはラジオ波

のよねくら接骨院「三種の神器」?!を使って、スポーツ活動を行いながらの早期治癒を目指します。

※もちろん、スポーツ活動もある程度の制限は必要となります。

ちなみに、高校生以下のお子さんはハイボルトとLIPUS利用料は無料、ラジオ波も半額で受けられます! 

2024-09-22 00:45:13
膝内側半月板断裂
インスタ投稿用。 (1).png

今週は予約が埋まる日多かったため、新患さんや急患さんは施療時間外での受付で対応させていただきました。今回の患者さんも平日の12時過ぎ、本来なら休憩時間中でしたが、急なお膝の痛みで困っているとの事でお受けいたしました。

膝の痛みの為、マックマレーや内外反ストレステストなどを施行したかったのですがとにかく運動時痛が強くテストができません。そんな時でもエコーなら半月板や側副靱帯損傷が判別できます。

今回、半月板の水平断裂様のエコー像が映りました。
患者さんに上記を説明し、まずは整形外科にてMRI等にて精密な検査をされ整形外科医の判断を仰いだ方がよい伝え紹介状を書かさせてもらいました。

半月板断裂については、様々な治療法があり、メリットデメリットなどがありますがそこは医師の領域となります。私ができるのは、患者さんが安心できるよう、治療法の説明をさせてもらることだけ・・・。とにかく、患者さんが不利益を被らない治療を受けられること、それだけを願っております。

後日、患者さんからご連絡があり、やはり半月板は断裂していたことや医師からはいくつかの治療の選択を提案されたとの事で、お悩みのようでした。

半月板断裂は、予後が最良という選択肢はなかなかありません。難しい選択となります。患者さんが最終的に満足できる治療を受けられるよう願うばかりです。 

2024-09-22 00:43:24
環指中節骨骨折後の屈曲拘縮
インスタ投稿用。.png

今週は月曜日が祝日だったため施療日が一日少ない週だったため、予約が詰まってしまいいつもより忙しい一週間でした。

予約が埋まる日多かったため、新患さんや急患さんは施療時間外での受付で対応させていただきました。そんな中、今日時間外で来院された新患さんについてです。市外からわざわざ来院されました。

私は、あまり他の整骨院や整体、そしてもちろん整形外科の先生方に対して、物言うことはしません。先生方も責任と誇りをもって患者さんに応対されていると思っており、お互いにリスペクトする気持ちは大切です。

しかし、今回来院された患者さん、半年以上前に転倒され薬指を痛めて、近くの(市外の)整形外科を受診され、骨折の診断を受けそこで加療を受けていたとの事。

3ヵ月加療を受けたそうですが、これは・・・。
薬指のPIP関節の屈曲位拘縮が残り、見た目上ですが尺側転移も残っているような。
患者さんから問診にて伺ったことなので参考程度なのですが、まず骨折部位はどうも中節骨骨端部橈側のようでした。整復動作はなく、そのまま固定で固定姿位がPIP屈曲位で固定期間1カ月以上。リハビリも行ったようです。

3カ月経過後、指が伸びない事や、逆に握りこめない事、指曲がって見える事を医師に訴えたのですが「レントゲンでは骨はくっついている」「最初の時からは真っすぐになっている」と伝えられ、治癒となったそうです。

あくまでも患者さんからのお話です。どのようなお怪我でどのような処置やリハビリが行われていたのかの真意はわかりません。

が、患者さんから聞く限りでは「?」なことが多いです。

まず、骨折部位から判断すると、指の尺側転移はあったのでは?であれば整復が必要だったのでは?と思うのです。

次に固定です。指のケガは通常Safety PositionといってPIP関節は伸展位固定とするのがセオリーですが、なぜ屈曲位固定だったのでしょうか。PIP関節での屈曲位固定は拘縮を残しやすいと言われています(教科書にもそう書かれています)。固定期間も1カ月は長く感じます。

整形外科医の下での治療と考えると少し考えさせられてしまいます。もしかしたら整形外科専門医ではなかったのかもしれません。受傷時に腫脹が強く伸展位固定ができなかったのかもしれません。

もう半年以上前で、骨癒合は起きていますが変形も起きているため(当院エコーで確認)、これから加療を行っても完全に指を伸ばすことは難しいでしょう。

ですが、わざわざ市外から当院を頼って来院されました。せめて指の握りこみまではできるようにしたい・・・私とよねくら接骨院が持てる技術を駆使して、加療にあたらせていただきたいと思います。 

2024-09-07 21:35:44
週間報告Vol.7
症例報告 (6).png

 こんにちは、米倉です。

9月に入り涼しくなったかな?と思った週初めでしたが、週末にかけて暑さが戻ってきましたね。

今週は全体的に落ち着いた日が多かったのですが、それでも新患さんや久しぶりの方の怪我や急性痛の患者さんも多く、予約でいっぱいの日もあれば、午後は空いている、そんなメリハリのある一週間でした。

それでもやはり「怪我や痛みに休日はない」という事で、様々な症状の方が来院されました。

★前距腓靭帯損傷(足首捻挫)
怪我の中で一番多いと思います。足首捻挫、または足関節捻挫が一般的な傷病名ですが、もっと詳しく書くと「前距腓靭帯損傷」※前距腓靭帯のほかにもたくさんの靱帯がありますが、前距腓靭帯損傷が最も多いです。

今回の患者さんは30代女性、バレーボールの練習中に捻ってしまったとの事。前距腓靭帯部に圧痛は++、腫脹と熱感も+でしたが、歩行時痛は少なく本来なら「放っておいてしまう」ぐらいかもしれませんが、エコーで見るとやはり前距腓靭帯部が部分的に断裂を起こしているようです。しかも、大会が近くこれに出場したいので早く治したい、との事。人間の治癒能力を大幅に上げる魔法のような治療法は、残念ながら私は持っておりませんが、少しでも早く治す方法は知っています。

即ち、安静+抗炎症+血流改善です。
大袈裟かもしれませんが今回はしっかりとJシーネ固定させていただきました。あとはハイボルトで抗炎症、マイクロカレントで治癒促進と来週にもう一度エコーで損傷の程度を確認してよければラジオ波による血流改善も図っていきます。大会にはなんとか間に合わせたいですね!!

★掌側板損傷
突き指した際に損傷しやすい箇所です。今回の患者さんは、ボルダリングでホールドを取りに行くとき突き指してしまったとの事。突いた際に指が反る方向に持ってかれたのか、曲がる方向に強く曲げられたのか、それでも変わってきますが、掌側板はそのどちらでも損傷します。

掌側板は線維性軟骨の為、少し治りは悪いのでやはりここも「安静+抗炎症+血流改善」
本人も早く復帰したくてウズウズしているとの事でしたので、しっかりと固定、ハイボルト、そして軟骨損傷にはLIPUS!で治療していくことに。LIPUSは頻回治療が必要です。こまめな受診を指示致しました。

★ばね指(腱鞘炎)
ばね指も腱鞘炎の一種です。ドケルバン病と混同されますが、同じ腱鞘炎でも病態は全く違うものです。
腱鞘の肥厚とそれによる腱の肥厚が原因の為、肥厚している個所をどれだけ早く元に戻すか、が治療の焦点になります。私は、ラジオ波による温熱とハイボルトの組み合わせが良いと思っています。

★頚部寝違え
寝違えも立派な筋損傷です。
肩首周りの筋肉の異常な攣縮が原因であることが多く、検査によってどの筋肉に問題があるのかを特定し、ラジオ波による温熱で攣縮を解除していきます。と言っても、一回の施術で80%の回復を目標値とし、全快になるにはやはり数週間が必要です。自己治癒力を大幅に早める魔法を、私は覚えてません。申し訳ございません。

★ギックリ背中
ぎっくり腰と同様の痛みを背中に感じる方もいらっしゃいます。正式な病名ではありませんが、俗に「ぎっくり背中」と呼んでいます。原因は、脊柱起立筋群や多裂筋などの筋膜損傷や攣縮が多く、こちらも寝違えと同様の治療を行っていきます。

★腓腹筋肉離れ
足のケガでは足首捻挫と同じくらい多い損傷です。
今週だけで2例ありました。
一人の方は、筋肉の損傷はエコー上確認ができず、筋違いと同程度の損傷と判断できましたが、もう一人の方はしっかりと筋膜間に出血を見ることができました。しかも、後者の方は自覚症状には軽度で、先に職場付近の整骨院さんで「軽度の肉離れ」と判断され固定もテーピング程度でしたが、念のためここでも診てもらいに来たとの事。まさか出血しているほどの肉離れしているとは思っていなかったようです。
固定が不十分だったり治療がおろそかになっていると、長引きやすい怪我です。エコーで程度を客観的に判断され、しっかりと治療に専念してもらえることになりました。

だんだん涼しくなってきて、暑い夏の間はお休みしていたスポーツを再開される方も多いのではないでしょうか?
動かしてなかった体は、そうそう元に戻るものではありません。もちろん怪我をすることは予防すべきですが、そでも起きてしまうのケガです。
怪我をその場で治す魔法はないと思いますが(たぶん)、少しでも早く復帰できる治療法は存在します。

怪我の大小にかかわらず、しっかりとケアして頂ければと思います。

本日は時間外でも急患さん対応可となっておりますので、もし急なお怪我や痛みでお困りの際はLINEにてお問い合わせください。可能な限り応対致します。

また、明日は市外に外出予定の為、急患応対が夕方以降になるかもしれません。よろしくお願いいたします。  

1 2 3